タクシーは『自営業であり社員』です。多くの事柄に自分が裁量権を持つ「自営業」としての側面を持ちつつ、会社からは社員として組織の一員として企業からのバックアップを得ることができます。私が勤める会社や一般的なタクシー会社の勤務体系を紹介していきます。
お客様の命を預かる仕事です。体調管理不足で、事故を起こしてしてしまう事は絶対にあってはいけません。お客様の命を守るために必要な「集中力」と「精神力」を維持する事が必要です。
タクシードライバーの3つの働き方とは
タクシーは24時間営業しています。
そのため、以下の三つの勤務形態があります。
昼日勤
勤務時間9時間程度 休憩1時間 働く時間帯は概ね出庫7時~9時~夕方17時~20時まで
勤務日数は一か月22~24日前後です。
体にあまり負担をかけたくない、夕方以降は家事をするといった方はこの働き方が良いのではないでしょうか。
夜日勤
勤務時間9時間程度 休憩1時間 働く時間帯は概ね出庫夕方17時~20時から朝6~8時まで。
昼日勤同様、勤務日数は一か月22~24日前後です。
夜に働くためお客様の層は昼日勤と異なり、終電を逃した人や夜の仕事をしている人が多くなります。
料金は深夜割増になるため、勤務時間は変わりませんが昼日勤に比べ売り上げが多くなります。
隔日勤務
勤務時間は21時間前後、その間に3時間の休憩を取ることが出来ます。
勤務日数は一か月11~13日前後で残りの日数は休日となります。
一回の乗務時間が19時間を超えると20~30時間、乗務を認められていません。
そのため、勤務翌日は必ず休日となります。
昼日勤、夜日勤の就業開始時間はタクシー会社によって異なりますがトータルの勤務時間は同じです。
私の1日の勤務スケジュール
出勤 朝7:45 出勤 会社で着替え
配属先の営業所へ出勤後、点呼、当日の道路状況・天候等の説明を運行管理者から受け、その他、注意事項等を確認します。
8:15、健康状態や運転免許証の確認、アルコールチェックを行い、万が一アルコールが残っている状態であれば出庫できません。
乗務開始 8:35頃~
上記を終えると、乗車するタクシーを点検し、出発します。
午前中は主に通勤する会社員の方を中心に、その後は天候やその他の状況を踏まえ、駅や商業施設、病院といったお客様が多そうな場所へ移動します。
休憩はお客さんが少ない時間帯に取り、稼ぎ時を逃さないようにします。
夕方以降は帰宅するお客さんを狙って駅やオフィス街に移動し、終電後が一番の稼ぎ時になるでしょう。
帰社 朝4:40
一日の乗務を終えたら、営業所へ戻り当日の売上の納金、業務成果の報告、又は日報の提出を行います。就業の点呼 4:50~5:00
その後、乗車したタクシーを洗車し、車両は次の勤務者が使用します。
しっかり洗車・清掃し、次の勤務者に引き渡す準備が完了すれば一日の業務は終了です。
女性ドライバーが増えています。
東京都内のタクシー会社を例に挙げると、A社では未経験者の育成に積極的であること、女性ドライバーの育成と採用のために環境を整えていることが評価されて国土交通省から「女性ドライバー応援企業」の認定を受けています。
未経験者のために用意された待遇は「養成期間は1日12,000円保障」「月額35万円の給与保証6カ月」など。
女性に対しては女性単身寮の開設を進めていたり、パウダールームを用意してあったり、また、その他の福利厚生を充実させる方針で動いているようです。
またB社では、未経験者にとってより有利な条件を揃えています。
養成乗務員は6か月間に渡って月額35万円の給与が保証されるのです。
一定の営業成績を上げられるようになるまで会社が責任を持って新人育成にあたる姿勢を示すものと言えるでしょう。
額面の幅はあるものの、例に挙げたタクシー会社以外にも多くの会社が3カ月、6カ月という単位で給与保証を行っており、中には1年という長期間保証してくれるタクシー会社もあります。
タクシードライバーは頑張りがそのまま給与に反映される職種です。
未経験の方は戸惑うこともあるかと思いますが、平均的には3ヶ月~6ヶ月で営業にも慣れます。
その後は徐々に自分なりのコツを掴み、スキルを磨いていけます。
稼いでいる人は年収が900万円を超えています。(リアルに私の会社には何人もいます)
タクシードライバーは70歳を過ぎても年収600万円以上稼いでいる人がいるくらい、勤務のペースや体調管理に気を付けさえすれば、安定して長く活躍できる職業です。
世の中の新卒社員の平均初任給が約20万円ということを考えても、良い条件ということもできるでしょう。
新卒者、転職者も歓迎される職種なので、現在迷っている方はタクシードライバーとして活躍する未来を想像してみてください。挑戦してみる価値は十分あります。
POINT
・福利厚生が充実している企業もあり、安心して働ける環境!
・会社によっては、育成期間中は収入を保証する制度があり、未経験でも働きやすい!
・仕事にも慣れやすく、長期に渡って活躍することができる職業!
他にドライバー紹介、入社祝い金なども用意されているタクシー会社もたくさんあります。
こんな景色だって見ることが出来ます。
タクシードライバーとして稼ぐコツ
タクシードライバーの給料はどれだけお客さんを乗せられるかで大きく変わっていきます。ドライバー自身の努力次第でタクシードライバーの平均年収だけでなく、サラリーマンの平均年収も超える事が可能です。
その為には、稼ぐためのコツが重要ですので、そのコツをいくつかご紹介していきます。
場所
駅のタクシー乗り場でタクシーが並んでいる光景は誰でも見たことがあると思いますが、駅以外にも病院、空港、商業施設、オフィス街等、タクシーを利用する方はいます。
駅の場合は、乗換駅などの乗降客が多い駅やオフィス街の最寄り駅などが、より多くのお客様のタクシー利用を見込めます。その分競争もあります。(待ち時間が長かったりという意味です)
また、この他にもイベントがある場合、イベント会場付近などもタクシーの需要が高まります。
そのため、自分の得意とする地域の様々な情報を調べておくと売上アップにつながります。
時間帯を考慮する
午前中であれば出勤するお客様を、夕方以降であれば帰宅するお客様を対象とした方が効率は良く、時間帯によって目的地は変わっていきます。
日中でも、オフィス街では移動のためにタクシーを使われるサラリーマンの方もいます。
そのため、時間帯によるタクシーの需要が高い地域を把握し、より多くのお客様を乗せることが重要となります。
配車アプリ(GO,DD,エスライド等)の活用
最近のタクシー利用形態が大きく変化しています。以前は乗り場や流し(街中を走りながら)お客様を探すタイプが主流でした、最近はそれらのに加えタクシー配車アプリが台頭しています。わたしの会社では日に13~15回ほど毎日配車リクエストが入ります。
なかなかお客様を拾えない時は大変助かります。アプリの利用客は前年から倍のペースで増えています。さらに今後も増加すると思われます。
道を覚えて効率アップ
同じ目的地へお客様を乗せていくにも、空いている道と混んでいる道とでは到着にかかる時間が変わります。
渋滞に出くわすと、乗せられたかもしれないお客様を逃してしまいます。
そのため、空いている道や混んでいる道、その時間帯を覚える事でタクシー利用の効率性を上げ、同時にお客様のタクシー利用が多い道を覚えて売上アップにつなげましょう。
長距離のお客様を見つける
長距離のお客様を乗せることが出来ればドライバーの給料アップに直結します。
日中と異なり、夜間や終電後などはタクシー以外の交通手段が無くなるため、自然とタクシーの需要が増えます。
特に、都心のオフィス街などの場合だと郊外に住んでいる方が多いので、長距離の可能性が増えますし、夜の繁華街なども同様に長距離のお客さんを乗せる可能性が日中より高まります。
そのため、タクシーの長距離利用を見込めるお客様が集まっている場所を把握し、売上アップにつなげることがおすすめです。
まとめ「自動運転」サービスが始まるけどタクシードライバーはGOODです!!
タクシードライバーは思っているより環境の良い仕事と云えます。社会的に低く見られている業種と云われますが、実は結構大変で頭のいる仕事だったりします。単純に普通にやることもできますが、稼ぐために様々なことを考えたりしてます。(リアルです)
私の周りにも年収で1千万超えてる人、前年を割ったがそれでも900万以上稼いでいるドライバーもいます、しかもいい年配の方も多くいます。前職が一流会社の人だったり社長をやっていた人や警察官もいます。(リアルです)
転職を考えている人は一考の余地ありです。様々な人に話を聞いたり会社訪問で話を聞いたりしてみて体験もありだと思います。
お客様の命を預かる仕事です。 体調管理不足で、事故を起こしてしてしまう事は絶対にあってはいけません。お客様の命を守るために必要な「集中力」と「精神力」を維持する事が必要です。