70代になってから、自分の体に対する感じ方が少し変わりました。
若いころのように走れないとか、長い時間働くと疲れるとか、そういう分かりやすい変化だけではありません。もっと小さくて、けれど見過ごすと危ないかもしれない変化です。
70代になって、階段が少し怖くなった
私の場合は、階段でした。
6ヶ月ほど前から、階段を上がるときに、足先が思ったより上がっていないと感じることが増えました。
大きく転んだわけではありません。けれど、つま先が段に軽く引っかかるような、体が一瞬だけ前に持っていかれるような感覚がありました。
最初は「たまたまかな」と思いました。急いでいたから。靴が合っていなかったから。考えごとをしていたから。そうやって理由をつけていました。
ところが、段差のない坂道でも同じような感覚が出てきました。何もない場所なのに、足が地面に引っかかる。ほんの少しですが、つまずく感じがある。
そのとき、これは靴だけの問題ではないかもしれないと思いました。
足を持ち上げる力。体を支える力。ふらついたときに踏ん張る力。そういうものが、少しずつ弱くなっているのかもしれない。

70代になっても、私はまだ現役で動きたいと思っています。ブログを書き、AIにも取り組み、暮らしの中で新しいことを試したい。家庭菜園もしたいし、外にも出たい。できれば誰かに支えてもらう前に、自分の足で動ける時間を長くしたい。
だから、階段でつまずく感覚は、少し怖かったのです。
ただ、怖がるだけで終わらせたくはありませんでした。大きなことを始める自信はなくても、小さな習慣なら変えられるかもしれない。そう思って、私はまずスクワットを始めました。
筋肉の衰えは、ある日突然ではなく小さな違和感で始まる
筋肉の衰えという言葉を聞くと、寝たきりや介護のような大きな話を思い浮かべる人もいるかもしれません。
でも、私が実際に感じた変化は、もっと日常の中にありました。
階段でつま先が引っかかる。坂道で足が前に出にくい。立ち上がるときに、無意識に机や椅子に手をつく。買い物の荷物を持って歩くと、以前より早く疲れる。庭や畑でしゃがんだあと、立ち上がるのに少し時間がかかる。
どれも、病気と決めつけるようなものではありません。けれど、暮らしの中でははっきり分かる変化です。
年齢を重ねると、筋肉や体力が落ちやすくなることは、多くの人が知っています。私も頭では分かっていました。けれど、自分の足が階段に引っかかったとき、知識ではなく体の実感として受け止めることになりました。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、身体活動は安静にしている状態より多くのエネルギーを使う、骨格筋の収縮を伴う活動と説明されています。
歩く、家事をする、庭仕事をする、階段を上る。こうした日常の動きも、体を使う大切な時間です。
同じ資料では、高齢者にも身体活動や運動が大切であり、個人差を踏まえながら、可能なものから取り組むことが示されています。筋力トレーニングについても、特別な器具を使うものだけでなく、自分の体重を使う運動も含まれます。
私がここで伝えたいのは、「何歳でも鍛えれば必ず若返る」という話ではありません。そういう断定はできませんし、体には個人差があります。
ただ、何もしないまま不安だけを大きくするより、今の自分にできる小さな動きを一つ決めるほうが、気持ちは少し楽になります。
私にとって、それがスクワットでした。
私が最初に選んだのは、派手な筋トレではなくスクワットだった。

スクワットといっても、若い人がジムで重いバーベルを担ぐようなものではありません。
私が始めたのは、椅子の近くで、ゆっくり腰を落として、ゆっくり戻るだけの小さなスクワットです。
最初から回数を決めすぎると続かないので、「今日は数回でいい」と思うところから始めました。
大切にしたのは、頑張りすぎないことでした。
70代になると、気持ちは前向きでも、体は日によって違います。昨日はできたことが今日は重く感じる。朝は平気でも夕方は足がだるい。そういう日があります。
だから私は、痛みを我慢して続けるようなことはしません。膝や腰に違和感が強い日は休む。ふらつきがある日は、椅子や壁の近くで行う。息を止めない。反動をつけない。深くしゃがみすぎない。
これだけでも、始める前よりは体への意識が変わりました。
階段を上がるとき、ただ何となく足を出すのではなく、「つま先を上げよう」と思うようになりました。
立ち上がるときも、手だけで体を引き上げるのではなく、足で床を押す感じを意識するようになりました。
スクワットを始めたからといって、すぐに何かが劇的に変わったわけではありません。健康効果を断定するつもりもありません。
けれど、体を気にかける時間ができたことは、私にとって大きな変化でした。
階段でつまずいたとき、以前なら「年だから仕方ない」と思って終わりにしていたかもしれません。今は、「足の動きを少し見直そう」「今日は無理せず、でも少しだけ動こう」と考えます。
この違いは小さいようで、暮らしの気持ちを変えます。筋トレという言葉に身構える必要はありません。まずは、椅子から立つ、ゆっくり座る、その動きを丁寧にするだけでも、自分の足に意識が戻ります。
ただし、痛みがある人、膝や腰に不安がある人、持病がある人、転倒しやすい人は、自己判断で無理をしないでください。医師、理学療法士、地域の健康相談窓口など、専門家に相談してから始めるほうが安心です。
食習慣も見直した。プロテイン、青汁、健康食品を試している理由

筋肉の衰えを感じたとき、運動だけでなく食べるものも気になりました。
若いころは、多少食事が乱れても、体が何とかしてくれていたように思います。けれど70代になると、食事の影響を前より感じやすくなりました。
疲れやすい日がある。食欲に波がある。忙しいと簡単なもので済ませてしまう。たんぱく質を意識しないと、炭水化物だけで一食が終わることもある。
私は専門家ではありません。だから、栄養について断定的なことは言えません。ただ、自分の食事を振り返ったとき、「足りていない日があるかもしれない」と感じました。
そこで、普段の食事を土台にしながら、プロテイン、青汁、健康食品も試しています。
プロテインは、食事だけでたんぱく質が足りないと感じる日の補助として考えています。
飲めば筋肉が増える、という単純な話ではありません。運動、食事、睡眠、体調、年齢、持病など、いろいろな条件があります。
成分、飲みやすさ、価格、続けやすさを見ながら、自分に合うか確認してみてください。
持病、薬、食事制限がある場合は、医師や薬剤師に相談してください。効果は断定できません。
青汁も同じです。これを飲めば健康になる、とは思っていません。ただ、野菜が少ない日や、朝の食事が軽くなりすぎた日に、暮らしを整える一つのきっかけとして使っています。
健康食品についても、私は「効くか効かないか」だけで見ないようにしています。続けやすいか。味が合うか。価格が負担になりすぎないか。薬を飲んでいる人なら、医師や薬剤師に相談が必要か。そういう現実的なところを見るようにしています。
年齢を重ねると、頑張りすぎる健康法は続きません。
毎日完璧な食事を作る。毎日決まった時間に運動する。毎日記録をつける。そうしたことができる人は素晴らしいと思います。
でも、私はそこまできっちりできない日もあります。
だからこそ、「できなかった日」を責めない仕組みが必要だと思っています。
ご飯と味噌汁に、卵や豆腐を足す。魚や肉を少し意識する。食欲がない日は、無理にたくさん食べようとせず、食べやすい形を考える。足りないと感じたときに補助食品を検討する。
小さな見直しですが、これなら暮らしの中に入れやすいのです。
70代でも現役で動きたいから、暮らしの中に運動を混ぜる
私が筋肉の衰えに向き合おうと思った一番の理由は、70代でも現役で動きたいからです。
現役というのは、会社に勤めているという意味だけではありません。自分の暮らしを自分で選び、自分の足で動き、自分の頭で考え、新しいことに手を伸ばすという意味です。
私は今、ブログを書き、AIにも触れています。千葉の田舎での暮らしもあり、家庭菜園や庭づくりにも関心があります。
土に触れ、野菜の成長を見て、少しずつ暮らしを作っていく。そのためには、やはり足腰が必要です。
庭に出る。買い物に行く。階段を上がる。パソコンの前に座りっぱなしになったあと、立ち上がる。畑でしゃがむ。水やりをする。
こうした小さな動きの積み重ねが、私の暮らしそのものです。だから私は、運動を特別なイベントにしすぎないようにしています。
スクワットは、朝の支度の前に数回。パソコン作業の合間に立ち上がったときに数回。気分が乗らない日は、椅子からゆっくり立つだけでもよし。買い物に行く日は、少しだけ遠回りして歩く。家の中でも、手すりに頼りすぎず、でも危ないときはちゃんと使う。
この「でも危ないときはちゃんと使う」が、70代には大事だと思います。
無理をして若さを証明する必要はありません。手すりを使うことは負けではありません。休むことも負けではありません。痛みがあるのに我慢して動くことのほうが、暮らしを狭くしてしまうかもしれません。
私が目指しているのは、強い体を見せることではありません。明日も自分の足で台所に立つ。階段を落ち着いて上がる。畑に行く。ブログを書く。必要なものを自分で買いに行く。新しいことを試す。
そのための、静かな筋肉を守りたいのです。
無理なく続けるために、道具を味方にする

スクワットを始めて感じたのは、続けるには気合いだけでは足りないということです。
床が冷たい。膝をつくと痛い。足元が滑りそうで不安。そういう小さな不快感があると、運動はすぐ面倒になります。
厚み、滑りにくさ、片づけやすさを見て、無理なく使える一枚を確認してみてください。
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マットを使えば安全が保証されるわけではありません。ふらつきがある場合は椅子や壁の近くで行い、痛みがあれば中止してください。
そこで、ストレッチマットやヨガマットのようなものを一枚用意しておくと、体を動かす場所が決まりやすくなります。高価なものである必要はありません。
厚み、滑りにくさ、片づけやすさ、自分の部屋に置いて邪魔にならないかを見るだけでも十分です。私にとって、マットは「運動をする道具」というより、「ここに立ったら少し体を動かす」という合図に近いものです。
スクワットのときも、軽いストレッチのときも、足元が落ち着いていると気持ちが楽になります。もちろん、マットを使えば安全が保証されるわけではありません。
滑る場所に敷かない、端につまずかない、ふらつく人は壁や椅子の近くで行う。そうした注意は必要です。
食事面では、プロテインを補助として考えることもあります。食事だけで足りないと感じる日、忙しくて簡単に済ませた日、運動を少し続けたいと思う日。そういうときに、成分、飲みやすさ、価格、続けやすさを比べてみるのは一つの方法です。
歩く習慣を続けたい人は、靴の状態も一度見直してみてください。階段や坂道でつまずく感覚があるとき、靴が合っていないと余計に不安になることがあります。
サイズ、かかとの安定感、滑りにくさ、重さ。こうした点は次回のウォーキング記事で、あらためて詳しく扱います。
ここで気をつけたいのは、道具を買えば解決するわけではないということです。
道具は、続けるための補助です。自分の体に合わないと感じたら使わない。痛みが出るなら中止する。
持病や薬がある人、食事制限がある人は、プロテインや健康食品を使う前に医師や専門家に相談する。
売り込みではなく、暮らしを続けやすくするための選択肢として考える。それくらいの距離感が、70代の健康習慣には合っていると私は感じています。
今日からできる小さな行動
筋肉の衰えを感じたとき、いきなり生活を全部変える必要はありません。
私が最初にやったのは、階段で自分の足元を見ることでした。
足がどのくらい上がっているか。つま先が引っかかりそうになるのはどんなときか。疲れている時間帯はいつか。靴は歩きやすいか。
それだけでも、今の自分の体を知るきっかけになります。
次に、椅子から立つ動きを少し丁寧にしました。勢いで立たない。手だけで引き上げない。足の裏で床を押す。ふらつく日は無理をしない。そして、スクワットを数回だけ入れました。
最初から10回、20回と決めなくてもいいと思います。今日は3回。明日は休み。次の日は5回。そんな始め方でも、自分の体に目を向ける習慣になります。
食事では、一日の中でたんぱく質が少なすぎないかを見ます。卵、豆腐、魚、肉、納豆など、普段の食事で足せるものがないかを考えます。
足りないと感じるときは、プロテインや健康食品を補助として検討します。ただし、効果を期待しすぎず、体に合うかを見ながらです。
歩くときは、靴を確認します。かかとがゆるくないか。滑りやすくないか。長く歩くと足が痛くならないか。階段でつま先が引っかかりやすくないか。
そして、痛みや強い不安がある場合は、早めに相談してください。
年齢のせいだと決めつけて我慢する必要はありません。膝、腰、足、神経、薬の影響など、専門家に確認したほうがよいこともあります。
医師、理学療法士、地域包括支援センター、自治体の健康相談など、頼れる場所を使ってください。
「まだ大丈夫」と思っているうちに、自分の体を見直す。
それが、私が階段でつまずく前に始めた小さな習慣です。
70代でも、まだ変われる。大きく変わらなくても、暮らしの中で少し整えることはできます。今日、椅子から一度ゆっくり立つ。足元を見る。食事に一品足す。靴を確認する。
その小さな一歩が、明日の自分の足を支えてくれるかもしれません。
参考にした公的情報
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
厚生労働省「身体活動・運動の推進」
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